事業承継情報

M&A交渉中にやる事その1|事業デューデリジェンスをしよう

M&A交渉中にやる事その1|事業デューデリジェンスをしよう

個人で会社を購入するにあたってまずは交渉してくれる会社を探す事が大切です。

次に縁があって交渉を進める事ができたら、すぐ取り掛からなくてはいけない事があります。

それが事業デューデリジェンス。

事業デューデリジェンスとは対象の会社を様々な視点で調査分析して、会社の将来像を明確にする事です。

これをやる事で、会社を購入する前に問題点を見つける事ができたり会社購入後の経営イメージを明確にできるので、会社購入後に大失敗する確率を下げる事ができます。

本記事では事業デューデリジェンスで行う調査分析方法を紹介します。

外部環境分析をしよう

外部環境分析とは、会社のメイン事業のおかれている環境を分析する事です。

例えばとある町で飲食店をやっていたとして、その町の人口は増えているのかそれとも減っているのかとか、ライバルの飲食店が増えているのかや減っているのかなどです。

有名な分析方法としてPEST分析や5フォース分析というものがあります。

PEST分析とは

PEST分析とは政治(Politics),経済(Economics),社会(Society),技術(Technology)

の4つの頭文字をとったものです。

この4つの要素で事業と関係している要因を洗い出して、プラスとなる点とマイナスとなる点を洗い出していきます。

例として輸出入事業をやっている会社をイメージしてPEST分析をしてみました。

PEST分析

5フォース分析とは

フォースとは脅威という意味で、商売をする上では5つ脅威となる要因がありこの要因の関係性で収益性があがるというものです。

5つの脅威は以下に分類されます。

  • 新規参入者の脅威 

 新規参入者が増えると値段競争が激しくなり、利益率が悪化します。

 事業の分野が参入しやすいか等を分析します。

  • 代替品の脅威

 事業で取り扱っている商品に代替え品となるべきものがあるかを分析します。

 例えばコンパクトデジタルカメラなどはスマートフォンが代替え品として考えられます。

  • 買い手の交渉力

 商品の買い手となる消費者について分析します。

 消費者が、その商品について詳しい知識 をもっているのかや、商品以外に興味がある事など消費者を分析します。

  • 売り手の交渉力

 商品の原材料や素材を売る業者との交渉力です。

 業者との関係(付き合いは長いかや購入量は大いかなど)を分析します。

  • 既存競合他社との関係

 同業他社と同じ市場でも差別化できているのかや競争が激しいかを分析します。

マーケティングについて考えよう

外部環境を分析したら次にマーケティングについて考える事で会社購入後のイメージをより深いものにする事ができます。

マーケティングというと広告を出したりといった販売促進の為の方策をイメージされますが、それだけでなく自社の事業の強みや競合他社の弱みなどを分析して、競争のないブルーオーシャンな市場を見つけたり。

他社との差別化をして高収益化する方法を考えたりと、儲かる仕組みを考える事をいいます。

このマーケティングの分析手法として有名なのは3C分析です。

3C分析とは

分析対象として自社(Company)、競合他社(Competitor)、顧客(Costomer)の3つを分析するため、その頭文字をとって3C分析と呼ばれています。

分析のやり方として顧客→競合他社→自社の順番で行います。

まず顧客について分析

顧客のニーズに変化はあるのかや、今後どういった方向に変化していくのかなど顧客とその市場の変化を分析します。

次に競合他社について分析

競合他社が新たに狙っている市場はどういったものか?

どんな新商品を開発しているのかやどういった層に広告をだしているのかなど

競合他社の動向を調査分析します。

最後に自社分析

顧客と競合他社を分析した情報をもとに自社について分析します。

顧客のニーズと自社の商品が合致しているのかや、競合他社と同じ分野であっても自社の強みで差別化、もしくは市場を占有できるかなどを分析します。3C分析

この3C分析を行う事で自社の強みや弱み、市場のニーズを把握する事ができ、将来の成長戦略を明確にする事ができます。

最後にSWOT分析しよう

外部環境分析やマーケティングについて分析したら最後の総まとめとしてSWOFT分析を行います。

SWOT分析とは

強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Oportunity)、脅威(Threat)の頭文字をとったものです。

事前に実施したPEST分析、5フォース分析、3C分析でさまざまな視点で分析した結果をまとめる為に行う分析で、これをを行う事で今後の会社の戦略をより明確にする事ができます。

SWOT分析

まとめ

有名な分析手法を使って自分なりに事業デューデリジェンスをする事はとても大切です。

以前、建設業関連の会社と交渉した際もデューデリジェンスをした事で、5年以上の経営経験がないと建設業許可を引き継ぐ事ができないなどの法律上の問題やリスクを見つける事ができました。

また分析をした上で社長と話をすると話も弾みますし、より具体的な業務内容について聞く事ができたりと非常に有意義な時間を過ごす事ができます。

M&Aで事業を承継した際に一番大切なのは、会社を存続させていく事ですし、事業デューデリジェンスに時間をかけることで事業承継後に失敗する可能性が小さくなりますのでしっかりと分析をしましょう。