長い人生、大きな決断をしなくてはいけない時は必ずあります。
僕の人生で大きな決断の一つは会社を退職する事でした。
仕事をやめるというのはすごい恐怖で2年間くらい悩んでいたと思います。
退職届けを出そうとおもうと腹は痛くなるし不安や恐怖で眠れない毎日。
しかし仕事を辞めた今はどうかというと、あの頃感じていた不安や恐怖はさっぱり消え、あの当時何を悶々と悩んでいたのだろうと思うくらい小さな出来事に感じています。
目次
退職時に感じた不安や恐怖は本能によるもの
僕が仕事を辞める時に感じた不安の中身としては、今の仕事を辞めたら同じ給与条件で働けるところがあるのかとか、勝手知ったる仕事内容、気心の知れた仲間の環境をもう一度構築できるのかとか、そんな内容でした。
要するに現状を変える事に不安や恐怖を感じていたのです。
現在はあの当時のストレスはすっかり消えていて、逆に何であんな事を考えていたのかが気になり調べて見たところ、恒常性維持機能(ホメオスタシス)という本能が心に働いていたようです。
心の恒常性維持機能(ホメオスタシス)とは
恒常性維持機能とは生物が生命を維持するために、現在の状態を一定に保とうとする機能です。具体的には体温を維持したり、体型を維持するよう働きかけます。
この機能は心にも働いていて、現状を維持する事に安心感を与え、変化や新しい事に大して不安や恐怖を与える事でいわゆる「安定志向」の考え方にさせます。
心の恒常性維持機能(ホメオスタシス)に打ち勝つ2つの方法
2年間もうだうだ悩んで退職を決断出来なかった僕はこの本能の強い人間なのでしょう。
しかしそんな僕でも最終的には退職して新天地を目指すという決断を下す事ができました。
決断をするにあたって不安や恐怖に打ち勝つために主に2つの事を実践し、無事退職する事ができました。
本能に打ち勝ち、退職を決断するために実践した内容を紹介します。
1:退職するという事は失う事でなく、何かを得るために行う事である事を再認識する
僕が退職をしたいと考えたのは、やはり現状に大きな不満があったからです。
もっと自分の裁量でできる仕事の範囲を広げたい、新しい事を経験して自身の価値を高めたい。なぜ退職したいのかを考えると、新しく手に入れたい沢山の物がある事に気づく事ができました。
大きな決断をして環境を変えるという事は失うだけではなく、新しく沢山の事を得られることだと再認識する事で、不安や恐怖を薄らげる事ができました。
2:過去は振り返らない、現在と未来だけを見る
僕は過去に沢山の失敗をしてきました。今思い出しても、あの時こうしていればとか、もっと頑張っていたらとたらればを考えてしまう事はよくあります。
しかし覆水盆に返らずということわざもある通り、過去は変わらないし過去の失敗を後悔しても時間の無駄です。
「過去の出来事なんてお酒の席でのネタの一つ程度のもの。」
「未来を変えるには今の自分が決断するしかない。」
そうやって考えると、心をポジティブに保つ事ができ決断する為の原動力となりました。
不安な項目を洗い出して、それを反映させた人生事業計画書をつくろう
ここでは僕が実際に退職する前に実践した不安や恐怖に打ち勝つために行った方法の具体例を紹介します。
退職を考えた時、沢山の不安な項目がありました。ただ不安な項目って言い方を変えれば新たに得たいものでもあります。
なので思いついた不安項目を洗い出して、それを解決できる人生事業計画書を作りました。
正直、かなりいい加減かつ楽天的で実現できるのかなって感じの計画書です。
僕のざっくりとした事業計画だと
長野の実家で外国人にお茶を売る事業で起業して、経営実績をつくたらその実績を武器に別の会社を買収して、会社がそこそこ大きくなったら売却。
そのお金で悠々自適にノマド生活を送るというものでした。
特に根拠とか細かい数値は何も考えてません。だけどとりあえずでも未来の計画を作ってみるといけるんじゃないかと考えるようになり、退職届けを出すことができたのです。
(退職後、嫁に事業計画書が見つかって長野の外国人観光客数とか具体的な数値とか理詰めで詰められて半泣きになりましたが(泣))
本能に打ち勝って新しい一歩を踏み出そう
新しい事を始めたり、新しい場所に行くためには、今やっている事を辞めたり、古いものを捨てたりする必要がある事が多いですし、その事を不安や恐怖に思う人は多いはずです。
ただ全てを無くしてしまう訳ではなく、新天地で新しい何かを必ず手に入れる事ができます。
僕も会社を退職してすぐに、次の目標も新たな人間関係を得る事ができました。前職を続けていたら決して手に入れる事の出来ないものです。
人生を楽しく生きていく、よりよい未来とするためには時に大きな決断をする必要がある事があります。
その時に大きな不安や恐怖に襲われたら、これは本能的なものと考え、その本能に打ち勝ち新しい一歩を踏み出しましょう。